【高知県】南国市議会議員向けDX勉強会を実施しました

2026年1月14日(水)、南国市議会議員・南国市役所の皆さまを対象に、DX(デジタルトランスフォーメーション)をテーマとした勉強会を実施しました。
本勉強会は、特定のツールやベンダーを紹介する場ではなく、「行政・議会としてDXや生成AIをどう判断すべきか」を整理することを目的とした90分間のセミナーです。

インフォグラフィック

セミナーの内容をインフォグラフィックでまとめました

「DXをどう判断するか」を共有する90分

DXという言葉は、近年あらゆる場面で使われるようになりました。その一方で、「IT化との違いが分かりにくい」「何をもって成功とするのか判断しづらい」といった声も多く聞かれます。今回は、そうした混乱を一度ほどき、共通の認識を持つことから始めました。

冒頭では、DXを「IT化」や「ツール導入」と同一視してしまうことで起こる問題についてお話ししました。タブレットを配布した、システムを入れた、それだけで業務や判断が変わっていなければ、それはDXではなく、単にコストが増えただけの状態になってしまいます。DXとは、デジタル技術を使って業務やサービスの仕組みそのものを作り直すことだ、という定義を全体で共有しました。

勉強会の前半では、DXを三つの段階に分けて整理しました。まずは紙やアナログ情報をデータ化する段階、次に業務プロセスそのものをデジタル化する段階、そして最後に部局横断で業務や組織、文化までを含めて再設計する段階です。多くのDXが途中で止まってしまう理由は、この「今どの段階にいるのか」を共有しないまま進めてしまう点にあります。段階を意識することで、議論の前提が揃い、無理のない進め方が見えてきます。

続いて、DXの目的について掘り下げました。効率化だけを目的にしてしまうと、無駄な業務を高速で回すだけになりかねません。重要なのは、効率化によって生まれた時間や人員、予算といった余力を、どこに再投資するのかをあらかじめ設計することです。住民サービスの質を高めるのか、職員の判断業務を高度化するのか、あるいは内部統制や監査体制を強化するのか。DXは、その再投資の意思決定まで含めて初めて意味を持ちます。

後半では、DXを評価するための考え方と、生成AIの位置づけについてお話ししました。DXの評価は「何を導入したか」ではなく、「何が変わったか」で行うべきです。待ち時間が短くなったのか、来庁が不要になったのか、説明や調査にかかる負荷が減ったのか。こうした変化を捉えるためには、KPIを定め、導入前との比較を継続的に行う必要があります。

生成AIについては、万能な存在として扱うのではなく、業務の前処理や下書きを高速化するための道具として整理しました。情報の要約や構造化、素案作成はAIが担い、最終的な判断と責任は人が持つ。この役割分担を前提とした運用設計がなければ、生成AIはむしろリスクになります。行政で安全に活用するためには、入力してはいけない情報の整理や、確認・承認フローを含めた運用ルールが不可欠です。

全体を通してお伝えしたのは、DXや生成AIは「導入すること」がゴールではない、という点です。判断と業務を速く、確かに回すための仕組みをどう設計し、どう運用し続けるか。その視点を議会と行政の双方で共有することが、これからのDX推進には欠かせません。

今回の勉強会が、南国市におけるDXを考えるうえでの共通言語づくりの一助となれば幸いです。
ご参加いただいた議員の皆さま、ありがとうございました。

集合写真

懇親会でもDXの話が弾みました

報告スライド

音声解説

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